従業員のキャリアアップ等を目的としたキャリアアップ助成金

非正規雇用の労働者は、正規雇用の労働者と比べて、雇用が不安定、賃金が低い、能力開発の機会が少ないといった課題があります。
平成28年パートタイム労働者総合実態調査の概況（厚生労働省）の調べによると、正社員以外の労働者の割合は全体の37.2％、うちパート労働者の割合は27.4％となっています。
20代のパート労働者のうち4割超が正社員になりたいと希望しており、全体でも18.9％のパート労働者が正社員になりたいと希望しています。
非正規雇用労働者の正社員転換、待遇改善を進めていくことを支援する助成金がキャリアアップ助成金です。

キャリアアップ助成金（正社員化コース）の概要

キャリアアップ助成金のうち、正社員化コースは、上記で述べた通り、非正規雇用の労働者を正規雇用に転換することを目的とした助成金です。
助成金を受けるためには「キャリアアップ計画」を作成し、労働局・ハローワークに提出します。
キャリアアップ計画とは、有期雇用労働者等のキャリアアップに向けて、今後のおおまかな取組み（目標、期間、目標を達成するために事業主が行う取組み等）を記載するものです。例えば、正規雇用を希望する有期雇用労働者等を正規雇用に転換するために、昇格試験を実施し、試験の評価により正規雇用への転換を判断する等規定します。
また、正規雇用への転換を就業規則に規定する必要があります。
転換規定には、正規雇用への転換する労働者の対象や、転換の時期、転換の条件等を規定します。
なお、平成30年4月1日以降に正規雇用に転換した場合には、転換前と転換後の賃金を比較して5％以上増額することが支給要件に追加されました。

助成金額

※中小企業の助成金額